国産モアサナイトで遺骨を宝石に|国内生産の強みとは
ご遺骨から作られる人口宝石のほとんどは、海外で製造されている宝石が主流なため、初めて耳にする方も多くいらっしゃることでしょう。
この記事では、ご遺骨から生まれる宝石を国内で製造することの強みと、「遺骨モアサナイト(リヴナイト)」の魅力について丁寧にご紹介します。
「国産にこだわりたい」「ご遺骨を預けるときの不安を少しでも減らしたい」──そんな想いでご遺骨から作る宝石をお探しの方にとって、新たな選択肢となれば幸いです。
ご遺骨から作るモアサナイトとは
故人様のご遺骨やご遺髪の一部から人工的な宝石を生み出し、手元で供養するスタイルが近年注目を集めています。「手元供養」のひとつとされるこの方法は、ライフスタイルの変化や少子高齢化といった、お墓参りの負担を感じやすい現代社会において、いつでも大切な人を偲ぶことができる新しい供養のかたちとして広がっています。
「大切な人の存在をいつも身近に感じていたい」
「あなたなしで生きていく私を、そばで見守っていてほしい」
そのようなことを日常のなかでふと考えた瞬間に寄り添ってくれる存在のひとつが、ご遺骨から作られる宝石「遺骨モアサナイト(リヴナイト)」です。

ご遺骨から作る宝石は海外製が主流
ご遺骨から作る特別な宝石には、ダイヤモンドやサファイアなど様々な種類が挙げられますが、実はそのほとんどが海外で製造されています。
その理由と、そこから生まれる懸念について考えてみましょう。
なぜ海外製が多いのか
ご遺骨から作る宝石のほとんどは、欧州を始めとした海外工場で作られています。高温高圧処理といった高度な技術が必要とされる人工宝石は、長年のノウハウや設備が整った海外企業が先行しており、日本国内での製造は限られているのが実情です。
海外製に感じる不安や懸念
ご遺骨で宝石を作りたいと依頼される方の多くは、「大切な人の一部を新たな価値あるものへと生まれ変わらせる」ことへの強い想いを抱えています。しかし、海外での製造となるとその道のりは長く、ご遺骨の管理方法や万が一のトラブル時の対応などに不安を感じることも少なくありません。
また、文化や供養への価値観が異なる海外では、ご遺骨がどのように扱われているのかを直接確認することが難しいのも、懸念点のひとつです。
ご遺骨という極めて大切な存在を託す上で「距離感」や「見える安心感」は、想像以上に大きな意味を持つのかもしれません。

ご遺骨から作る宝石を「国産」で選ぶ理由
ご遺骨を宝石に生まれ変わらせるうえで、何より大切なのは「安心して預けられること」。どこで、どのように作られているのか──そんな不安を和らげる方法のひとつが、“国産の宝石を選ぶこと”です。
国内での製造はまだ多くはありませんが、「確かな管理のもとで託したい」という方にとって、心強い選択肢となるでしょう。
こちらでは、国産ならではの強みをご紹介します。
行き届いた品質管理と対応
ご遺骨の受け取りから結晶化、加工、完成までのすべての工程を国内で一貫して管理できます。これは何よりも、品質において大きな安心感が得られるでしょう。万が一のトラブルや不明点があった際にも、迅速に対応してもらえるため、精神的な負担が少ないことも魅力のひとつです。
日本の供養文化への深い理解
供養のあり方は、国や文化によって大きく異なります。国内の事業者に依頼することで、日本ならではの死生観や宗教観に寄り添った丁寧な対応が受けられるため、心情的な納得感も得られるでしょう。
製作過程が見えやすく信頼できる
国内で作る場合は、希望に応じて工房の見学や、製作の進み具合を確認できたりすることがあります。
依頼者自身の目で「どのように扱われているのか」が見えることで、ご遺骨を預けるうえでの不安が和らぎ、信頼して任せることができる点も国産ならではの強みです。

国産でご遺骨から作るモアサナイト|リヴナイトとは
ご遺骨から作る人工宝石のなかでは、「遺骨ダイヤモンド」が広く知られていますが、現在流通しているものはすべて海外で製造されているものです。
国内で製造されるものとしては「リヴナイト(遺骨モアサナイト)」があります。
リヴナイトとはどのような宝石なのでしょうか。大きな特徴をご紹介します。
国内生産100%で短納期
「リヴナイト」は、日本国内の製作所で100%作ることができ、徹底した品質管理のもと、ひとつひとつ丁寧に作られます。大切なご遺骨を遠い異国に送る必要もなく、スタッフがご自宅まで受け取りに伺うため、輸送リスクも少なく安心です。遺骨ダイヤモンドの平均的な納期が約6カ月といわれていますが、リヴナイトは海外へ送る必要がないため、納期も約2カ月~3カ月ほどと短納期でお手元にお届けできます。
美しさと耐久力はダイヤモンドに匹敵
「リヴナイト」は、見た目がダイヤモンドによく似た人工宝石で、専門家でも見分けが難しいといわれています。それでいて、輝きはさらに豊かで、光の屈折率はダイヤモンドの約1.2倍、光の分散度は約2.5倍に及びます。「ラウンドブリリアンカット」を施すことで、光の表情がより華やかに広がるのが特徴です。
また、モース硬度は9.25ととても高く、ダイヤモンドに次ぐ硬さを誇ります。日常的に身につけても長く美しさを保つことができ、常に大切な人を側で感じられる「共に生きる宝石」として人生に寄り添ってくれることでしょう。
真珠のように包んで育てる世界初の技術
リヴナイトは、真珠が育つ過程のように、小さな核のまわりに炭化ケイ素を幾重にも重ねて形成していく独自の技術によって、透明感と美しい輝きを実現しています。
その製造工程自体が「大切な想いを包み、育てていく」という象徴的な意味を宿していることも、リヴナイトならではの大きな魅力です。
これからの時代にふさわしい “エシカルな高級人工宝石”
「リヴナイト」は人工的に生み出される宝石のため、天然石のような鉱山採掘を必要がなく、環境や人々への負担をかけません。また、遺骨ダイヤモンドと異なり、高温高圧による大きなエネルギー消費を必要としない点や、海外への長距離輸送を伴わない点も、環境負荷の低減につながっています。
こうした背景から、「リヴナイト」は環境と人々への配慮が求められる今の時代にふさわしい、次世代の「エシカルな高級人工宝石」と呼ばれているのです。

国産でご遺骨から作るモアサナイトに関するQ&A
海外産の場合、ご遺骨を海外に送り、工場にて製造・加工が行われた後、日本へ輸送されるスケジュールとなるため、どうしても時間がかかります。半年以上、場合によっては1年以上かかるケースも珍しくありません。
一方で国産のものは、製作・管理が国内で完結するため、多くが半年以内を目安に納品されます。ただし、製法や加工内容、ご依頼の混み具合によっても異なりますので、正確な納期は個別に確認することをおすすめします。
海外で製作される遺骨モアサナイトの場合、長距離輸送にかかる費用が加算されるため、国産のものと比べて価格が高くなる傾向があります。
ただし、実際の費用は製造会社ごとの方針や製法、遺骨モアサナイトの粒の大きさなどによっても異なります。依頼を検討する際は、あらかじめ見積もりを取り、内容をしっかり確認することが大切です。
モアサナイトのような人工宝石については、一般的に「鑑定書」ではなく「鑑別書」が発行されます。両者の違いは以下の通りです。
・鑑定書(グレーディングレポート)
ダイヤモンドに限定される証明書です。4C(カット・カラー・クラリティ・カラット)などの評価項目によって、宝石の価値を評価・証明します。
・鑑別書
すべての宝石に対して発行可能な書類です。科学的な調査に基づき、その宝石が天然か人工か、またその物質の特性(屈折率・重さ・カットなど)が記載されます。価値やランクは記載されず、「本物かどうか」を証明するためのものです。
なお、鑑別書の有無は必須ではありません。遺骨モアサナイトに鑑別書を付けるかどうかは、製造・販売する会社によって異なります。必要な場合は、依頼前に確認するとよいでしょう。

ご遺骨から作る国産の宝石「モアサナイト」で大切な想いを安心できるかたちに
ご遺骨から生まれる宝石は、大切な方との絆をそっと手元に残す、静かであたたかな供養のかたちです。見えない想いを輝く宝石に託すことで、心のよりどころとなる時間を育むことができるでしょう。
近年では、ご遺骨を宝石に加工する技術が広がり、さまざまな素材やデザインが選べるようになりました。しかしその一方で、多くが海外で作られていることに、不安を感じる方もいらっしゃいます。
「国産で作る遺骨モアサナイト(リヴナイト)」が、大切な方とのつながりを静かに、そして安心してかたちに残したいと願う方にとって、新たな選択肢になれば幸いです。