遺骨から作る宝石|ダイヤモンドとモアサナイトの違い
愛する人のご遺骨を、どのようなかたちで供養するか――それは、遺されたご家族にとってとても大切な選択です。近年では、お墓に埋葬するという従来の方法に加え、ご遺骨を手元に置いて偲ぶ「手元供養」という新しいかたちが、少しずつ広まりつつあります。その手元供養のひとつとして、少しずつ人気を集めているのが「ご遺骨を宝石へと生まれ変わらせる方法」です。
中でも代表的なのが「遺骨ダイヤモンド」。大切な方の面影が永遠の輝きとなって、ご家族の人生にそっと寄り添います。
そして今、遺骨ダイヤモンドに代わる次世代のエシカルな宝石として新しく誕生したのが「遺骨モアサナイト」。美しい輝きと手に取りやすい価格帯を兼ね備えた、注目の人工宝石です。
この記事では、ご遺骨からつくられる「ダイヤモンド」と「モアサナイト」の違いについて、成分、製法、見た目、輝き、価格など、さまざまな角度からわかりやすくご紹介します。
心から納得できる一粒を手に入れるために、ぜひ最後までお付き合いください。

遺骨ダイヤモンドと遺骨モアサナイトの基本的な違い
ダイヤモンドとモアサナイトは、もともと自然界に存在する希少な鉱物です。
まずは、鉱物としての違いと、遺骨を使って人工的に生成する場合の製法の違いをそれぞれご紹介します。
鉱物としての違い
ダイヤモンドは、地中深くの高温高圧な環境の中で、長い年月をかけて生成される「炭素の結晶」です。その起源はおよそ45億年前にさかのぼるとされ、1400年代に研磨技術が確立されてからは、守護石としてだけでなく、ファッションジュエリーとしても広く愛されるようになりました。
ダイヤモンドの最大の特徴は、その圧倒的な「輝き」と「硬度」にあります。繊細なカットによって光を巧みに集め、虹のようなきらめきを放つ美しさ。そして、どんな宝石よりも硬く、時を経ても変わらぬ姿を保ち続ける強さ。それゆえに、今もなお“永遠の象徴”として、多くの人の心を魅了し続けています。
一方、モアサナイトは1893年にアメリカ・アリゾナ州北部に落ちた隕石の中から発見されました。「炭化ケイ素」という成分でできており、地球上で採掘されることはほぼありません。そのため、ダイヤモンドよりもさらに希少な「宇宙からやってきた石」は、人工的に安定して生成できるようになるま
で、ジュエリーとして市場に流通することもほとんどなかったそうです。
そんなモアサナイトは、ダイヤモンドに非常によく似た透明感を持ちますが、輝きに関しては、実はダイヤモンドをも超えるといわれる鉱物なのです。
遺骨から生成する場合の製法の違い
ダイヤモンドもモアサナイトも、成分となる炭素や炭化ケイ素を使って人工的に生成することができます。そして現在では、ご遺骨からつくることができるようになりました。
遺骨ダイヤモンドは、主に「高温高圧法」という技術を使って生成されます。ご遺骨から抽出した炭素を特殊な装置に入れ、天然ダイヤモンドが生成される環境を人工的に再現し、時間をかけて結晶化させる方法です。
対して、遺骨モアサナイトは、ご遺骨から取り出した炭素を“核”として配置し、そのまわりに高純度の炭化ケイ素を層状に重ねて結晶化させていくという、世界でも極めて特殊な技術が用いられています。これは日本で開発された世界初の技術であり、国内のみで生成可能です。
この製法の違いは、製造地や、価格にも大きく影響します。詳しくは後述する「価格・納期・製造地の違い」をご覧ください。
遺骨ダイヤモンドと遺骨モアサナイトの見た目・輝き・硬度の違い
遺骨ダイヤモンドも遺骨モアサナイトは、どちらも人工宝石として非常に美しい輝きを持っていますが、その印象には確かな違いがあります。
こちらでは、宝石としての見た目や輝きの特徴、そして耐久性に関わる硬度の違いについて、それぞれの魅力を比較しながらご紹介します。
輝きと見た目の印象
光を集め、反射し、角度によってさまざまな彩りを生み出す2つの人工宝石。実は専門家でも見分けるのが難しいほど、非常によく見た目が似ています。
しかし、数値で見てみると輝きの強さは遺骨モアサナイトに軍配が上がり、輝きを表す「光の屈折率」はダイヤモンドの約1.2倍。きらめきに影響する「光の分散度」は、ダイヤモンドの約2.5倍に相当します。
同じ大きさ、同じカットであっても放つ印象が異なるため、“見え方”は、選ぶうえでの大きなポイントになるでしょう。
硬度の違い
硬度は、遺骨モアサナイトより遺骨ダイヤモンドの方がわずかな差ではありますが優れています。
傷のつきにくさを表す「モース硬度」において、遺骨ダイヤモンドは「10」という最高値。地球上でもっとも硬い鉱物として知られています。一方、遺骨モアサナイトはそれに次ぐ「9.25」という数値で、これも鉱物としては非常に高い数値です。
どちらも手元に残すものとしての強度には申し分なく、「大切な人との絆を、長く美しいかたちで残したい」という想いを叶えてくれる宝石であることに変わりありません。

遺骨ダイヤモンドと遺骨モアサナイトの製造地・価格・納期の違い
実際に遺骨宝石を検討される際には、見た目や性質だけでなく、「どこでつくられるのか」「いくらぐらいで手に入れられるのか」「どのくらいの期間でできるのか」などの面も気になるところです。
こちらでは、3つの視点から違いを整理してご紹介します。
製造地の違い
遺骨ダイヤモンドは、スイスやアメリカなど海外の専門工場で製造されているのが主流です。日本から依頼する場合は、遺骨ダイヤモンドの製作を受注している日本の会社を通し、ご遺骨を国際輸送する必要があります。
一方、遺骨モアサナイトは、日本の製作所が開発した世界初の技術によってのみ生成することができるため、製造地も日本国内です。
「遺骨ダイヤモンドの製造実績が豊富な世界的企業に預けたい」
「海外旅行がお好きだった故人様のために、ご遺骨を国外に送り出したい」
「国内一貫生産による安心感を重視したい」
「日本にしかない技術という唯一無二の価値を感じたい」
遺骨ダイヤモンドも、遺骨モアサナイトも、ご遺骨を宝石化するにあたって大切にしたい想いを叶えることができます。
価格の違い
遺骨ダイヤモンドの製造工程では特殊な設備と膨大なエネルギーを必要とするため、高額になる傾向があります。サイズやカットの種類にもよりますが、たとえば0.2カラットで約60万円前後、1カラットになると300万円を超えるケースも珍しくありません。
一方、遺骨モアサナイトは、国内で完結する静かで省エネルギーな製法によって生み出されます。長距離輸送の負担もなく、大がかりな設備や極端な高圧処理を必要としないため、製造コストが抑えられやすく、たとえば1カラットでも30万円前後と、比較的手の届きやすい価格で手に入れることが可能です。
納期の違い
遺骨ダイヤモンドの製造には、一般的に半年から1年ほどの期間を要するといわれています。これは、ご遺骨から炭素を抽出し、それを結晶化させるまでに非常に繊細な工程をいくつも重ねる必要があるためです。加えて、製造拠点が海外にあることから、輸送や通関手続きにも時間がかかり、全体として納期が長くなる傾向があります。
一方、遺骨モアサナイトは、国内の製作所にて製造から仕上げまで一貫して行われるため、納期は比較的短く、通常2~3ヶ月程度でのお届けが可能です。
なお、実際の納期は、宝石のサイズや加工内容、受注状況などによって変動する場合があります。詳しいスケジュールは、ご注文時にあらためて確認することをおすすめいたします。

どちらを選ぶべき?後悔しないための考え方
遺骨ダイヤモンドと遺骨モアサナイト、それぞれの違いをご紹介してまいりました。どちらもご遺骨から生まれる美しい宝石であり、いずれも大切な方を偲ぶための“正しい答え”になり得ます。
では、実際に選ぶとなったとき、どのような視点で比較すればよいのでしょうか。
まず考えたいのは、ご自身やご家族が宝石に託したい「想い」です。たとえば「永遠性」や「格式」を重視したい場合には、古くから愛されてきた遺骨ダイヤモンドの持つ意味が心に響くかもしれません。一方で、「華やかさ」や「日常に寄り添う存在感」、「安心できる国内製造」などを重視するなら、遺骨モアサナイトという選択がより自然に感じられることもあるでしょう。
価格面や納期の違いも現実的な要素として重要です。ご家族の状況やご予算、心の整理のタイミングなども含め、無理なく納得できるかたちを選ぶことが、何よりも“後悔しない供養”につながります。
重要なのは、どちらが優れているかではなく、「今の自分にふさわしいのはどちらか」という視点をもつこと。迷うこと自体が、大切な方への想いの深さを表しているのかもしれません。
ぜひ、ご家族や自分の心の声とじっくり対話してみてください。
遺骨ダイヤモンドと遺骨モアサナイトの違いに関するFAQ
サイズや個数などにもよりますが、遺骨ダイヤモンドを生成するために必要なご遺骨量は、一般的に50g~400gとされています。一方、遺骨モアサナイトは、10g~15gが目安です。
ただし、どちらも宝石を生成するための炭素量が規定値に満たない場合、目安以上のご遺骨が必要となることがあります。足りないぶんは、ご遺髪や遺品(衣服、お手紙、写真など)に含まれている炭素で補うことも可能ですので、詳しくは依頼先にご確認ください。
基本的に、同じ素材・製法で作られる限り、宝石そのものの質には大きな差はありません。遺骨ダイヤモンドの原理や構造は共通しており、完成した宝石の硬度や輝きも一定の基準を満たしているものが、お客様のお手元に届きます。
ただし、サービス内容や対応は、依頼する会社によってさまざまです。たとえば、ご遺骨の受け取りを専門スタッフが直接訪問して対応してくれるところもあれば、配送のみの会社もあります。また、ジュエリーへの加工オプションの充実度や、カットの種類、仕上がりのデザインなども依頼先によって異なります。
宝石の種類だけでなく、どの会社に依頼するかも、後悔のない選択につながる大切な要素です。ご自身の想いやこだわりに寄り添ってくれるかどうかを基準に、じっくりと比較・検討されることをおすすめします。
遺骨ダイヤモンドも遺骨モアサナイトも、一般的な宝石と変わらないほど高い透明度と美しい輝きを持っており、見ただけでは原料の違いを見分けることは不可能です。
そのため、「遺骨から生成されたものである」という事実は、製造を行った会社が発行する証明書や、製造過程を記録した資料などの公的な情報によってはじめて確認することができます。
遺骨から作るダイヤモンドとモアサナイトの違いを押さえて納得の選択を
ご遺骨から生まれる宝石――それは、目に見える「かたち」として、大切な人への想いを日常の中にそっと留めておける、あたたかな供養のあり方です。
遺骨ダイヤモンドと遺骨モアサナイトには価格や製法などさまざまな違いがありますが、一方で、それぞれにしかない魅力もあります。
永遠性と格式を感じさせる、いにしえから愛されてきたダイヤモンド。
鮮やかで個性ある輝き、そして国内製造による安心感を備えたモアサナイト。
優劣を比べるのではなく、自分の価値観や想いに合った“ふさわしいかたち”を見つけることが、何よりも大切です。そして、どちらを選んだとしても、故人様とのつながりをそっと宿すかけがえのない存在になるでしょう。
ご遺骨から作ることのできるモアサナイトは世界でまだイロアティーク1社のみ。イロアティークが作る遺骨モアサナイト(リヴナイト)の魅力もこの機会に触れてみてはいかがでしょうか。
心の声に耳を傾け、納得のいく輝きを手に入れられますように。