遺骨を宝石にする作り方|モアサナイト加工の流れと注意点
ご遺骨を宝石にする──。
これは、大切な人の存在を永遠の輝きとして身近に感じることができる「手元供養」のひとつです。供養の選択肢が増えた今、この特別な宝石がどのように作られるのか、興味を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ご遺骨を使った宝石の作り方を詳しくご紹介。さらに、近年新しく登場した「遺骨モアサナイト」の特徴について、最新情報をお届けします。
ご遺骨がどう扱われ、どのような過程を経て美しい輝きへと生まれ変わるのか。
ぜひ、最後までお付き合いください。
遺骨からできる宝石の種類と作り方
一口に「遺骨を宝石にする」といっても、実はさまざまな種類があり、それぞれに異なる製法があります。
まずは、現在広く知られている3つの宝石について、その特徴と作り方をご紹介します。
遺骨ダイヤモンドの作り方
お骨からつくられる宝石として最も有名な「遺骨ダイヤモンド」。抽出した炭素を特殊な装置にかけ、高温高圧下で結晶化させることによって生まれます。製造はスイスやアメリカなどで行われるため、お届けまでには約半年から1年ほどが必要です。
完成した宝石は天然ダイヤモンドと同等の輝きを放ち、「永遠の絆」の象徴として、今もなお、多くの方を魅了しています。
遺骨真珠の作り方
お骨を含んだ核のまわりに、真珠層を生成させてつくるのが遺骨真珠です。
生きた貝の身に核を挿入し、海で養殖。約半年から1年間、ゆっくり時間をかけて生成された真珠を取り出す工程は、命の神秘や尊さを感じさせてくれることでしょう。
自然由来の素材である遺骨真珠は、やわらかで温かみのある風合いを持ち、肌なじみが良いのも特徴です。
遺骨サファイアの作り方
“誠意”や“高潔”を象徴する石として人気のサファイアは、お骨から抽出したカルシウムに、天然サファイアを融合し、高温高圧で焼成させることで作ることができます。
青く澄んだサファイアはモース硬度が高く、日常的に身につけていても美しい輝きを保てる点が魅力の一つです。
ご紹介したそれぞれの特徴や作り方の違いをまとめたものがこちらです。
| 遺骨ダイヤモンド | 遺骨真珠 | 遺骨サファイア | |
|---|---|---|---|
| 作り方 | ご遺骨から抽出した炭素を、 高温高圧処理にかける |
ご遺骨から作った核を、 貝に移植して養殖 |
ご遺骨から抽出したカルシウムを、 天然サファイアと融合し 高温高圧焼成 |
| 納期 | 約半年~1年 | 約半年~1年 | 約2~3ヶ月 |
| 価格 | 約60~300万円 | 約50万円 | 約30~80万円 |
| 製作地 | 主にスイス、アメリカ | 主に国内 | スイス、または国内 |

注目される新しい選択肢「遺骨モアサナイト」とは
遺骨ダイヤモンドや遺骨サファイアなどの宝石が広く知られるなかで、近年新たに登場した選択肢が「遺骨モアサナイト」です。
こちらでは、遺骨モアサナイトの特徴をわかりやすくご紹介します。
そもそもモアサナイトとは?
モアサナイトとは、炭化ケイ素で構成された鉱物です。隕石の中から発見され、非常に希少なものとして扱われていました。人工的に安定して生産できるようになってからは、指輪やネックレスなど、ジュエリーにも多く使われています。
透明度が高く、虹色のような輝きを放つその見た目はダイヤモンドによく似ており、専門家にも見分けがつきにくいほど。また、一般的にモアサナイトは、光学特性においてダイヤモンドを上回る数値を示すことが知られており、非常に強い輝きを持ちます。
輝きを示す「光の屈折率」はダイヤモンドの約1.2倍。
美しいきらめきを生み出す「光の分散度」はダイヤモンドの約2.5倍。
さらに、傷つきにくさを示す「モース硬度」は、世界で最も硬いとされるダイヤモンドに次ぐ9.25を誇ります。
ご遺骨から作る宝石が「遺骨モアサナイト」
人工的に作られるモアサナイトで、原料がお骨のものが「遺骨モアサナイト」です。特徴は一般的なモアナサイトと同等ですが、製造や費用面で、次のような特徴があります。
・製作期間は平均2~3ヶ月
・費用は30万円前後
・省エネルギーで生成でき、自然や人にやさしいエシカルな宝石
遺骨ダイヤモンドを超える輝きを持ちつつ、安心して手に取ることができる遺骨モアサナイトは、今注目の人工宝石です。
遺骨モアサナイトが作れるのは日本のみ
石炭や天然ガスに含まれる炭素を使い、モアサナイトを人工的に生み出す技術は約30年前から存在し、1998年には人工モアサナイトとして広く販売されるようになりました。現在は、主に中国やアメリカで製造されています。
一方で、遺骨モアサナイトは、日本が世界で初めて確立した特別な製法によってのみつくることができ、製造拠点も日本にしかありません。
そのうち、“人のお骨”から美しいモアサナイトを生み出し、お届けしているのが、わたしたちイロアティーク/Iroatiqueです。想いが宿った唯一無二の輝きを、心を込めておつくりしています。
それでは、この世界初の技術によって生まれる、遺骨モアサナイトの作り方を見ていきましょう。

遺骨モアサナイトの作り方
遺骨モアサナイトがどのようにして生まれるのか──。その背景には、ご遺骨に含まれる「炭素」を丁寧に扱い、結晶化し、美しい宝石へと昇華させていく繊細な工程があります。
ここでは、世界初の技術を使ってつくられるイロアティーク製遺骨モアサナイトの、おおまかな作り方をご紹介します。
ご遺骨の炭素含有量検査
お客様からお預かりしたご遺骨を、「非破壊検査」という方法で検査します。非破壊検査とは、検査対象物を壊したり、分解したりせずに表面、または内部の状態を調べることです。
遺骨モアサナイトをつくるのに必要な炭素量は0.03g~0.09g。ご遺骨約10g~15gに相当します。お預かりしたお骨の中に、宝石をつくるだけの炭素量が含まれているかを確認し、次の工程へと進みます。
ご遺骨から炭素を抽出
お骨には、リン酸カルシウムをはじめ、炭素、鉄、その他の微量な重金属など、さまざまな成分が含まれています。これらの成分の中から炭素のみを取り出すために、特殊な化学処理技術を用いて慎重に抽出していきます。
結晶化
抽出した炭素は、ケイ素や専用の溶媒とともに密閉容器に封入し、高温で加熱処理を施します。すると容器内で、結晶が少しずつ育っていきます。
核となる球体の周りを、炭化ケイ素が幾重にも重なっていく──その様子は、海の中で真珠が時間をかけて育まれていくような、静かで美しい営みによく似ています。
やがて層が成長し、核が外観から見えなくなると、遺骨モアサナイトの原石の完成です。その後、日本の熟練技術士による検品が行われ、輝きが最大限引き立つような研磨・仕上げを丁寧に行います。
ご依頼から完成品のお届けまでの詳しい流れは、「イロアティークの遺骨モアサナイトとは?特徴と製作の流れ」にてご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
遺骨モアサナイトをつくる上での注意点
「美しい見た目」「安心の国産」「手の届きやすい価格」などで注目を集めている遺骨モアサナイトですが、依頼をする前に、いくつか確認しておくべきポイントがあります。
まず、必要となるご遺骨の量はおおよそ10g~15gとしていますが、これはあくまで目安です。炭素量検査によって、お骨に含まれる炭素が規定値に満たない場合には、さらに多くのご遺骨をご用意いただく必要が生じる可能性があります。
また、イロアティークでお預かりするのは、モアサナイトの生成に必要なぶんのお骨のみとなりますので、残りのご遺骨の供養方法をあらかじめ考えておくことも大切です。
イロアティークでは、供養の不安をサポートする海洋散骨や永代供養とセットになったプランをご用意しています。ご希望やご事情に応じて、そちらの活用もぜひご検討ください。
海洋散骨セットプランはこちら
https://iroatique.jp/ocean-ash-scattering/
永代供養セットプランはこちら
https://iroatique.jp/eternal-memorial-service/
そして遺骨モアサナイトに限らず、宝石化するうえで何より大事なこと。それは「ご家族との話し合い」です。
一度宝石として生まれ変わったお骨は、元の状態に戻すことができません。
取り返しのつかない選択だからこそ、ご家族とよく話し合い、全員が納得したうえでご依頼いただくことを強くおすすめします。
大切な方のかけがえのない一部を、美しいかたちで残す──その決断が、後悔へとつながってしまわないよう、丁寧な準備と対話を大切になさってください。

遺骨宝石は自分でもつくれる?法律と技術面から解説
ご遺骨を宝石へと変えることについて、法律面で不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。
「墓地、埋葬等に関する法律(墓埋法)」によると、ご遺骨の埋葬場所や管理方法については定められているものの、お骨になんらかの手を加える行為そのものに関する規定は存在しません。また、遺骨宝石をつくるために特別な資格が必要とされているわけでもありません。
では、作り方さえ分かっていれば、自分でも遺骨宝石を作ることはできるのでしょうか?
結論からお伝えすると、ご自身でつくるのはとても難しいといえます。遺骨宝石の製作には、高度な化学処理技術と、炭素を結晶へと変換するための特別な設備が必要です。たとえば、ご遺骨から微量の炭素を抽出する工程では、高温での焼成や精密な洗浄、乾燥処理などが複雑に組み合わされており、専門の装置と熟練した知識がなければ、安全かつ正確に行うことはできません。
さらに、人体の一部を取り扱う以上、取り違えや紛失が決して起きないよう、厳格な管理体制とトレーサビリティ(追跡管理)も不可欠です。これらを適切に実行できるのは、豊富な実績とノウハウを持った専門業者のみであり、信頼性・安全性の両面からも、プロに任せることが最も安心できる選択
といえるでしょう。
イロアティークも、安全性を維持するための取り組みを数多く行っております。詳しくは「イロアティークの安全性は?依頼前に知っておくべきポイント」をご覧ください。
遺骨宝石の作り方に関するFAQ
炭素を使用する遺骨ダイヤモンドや遺骨モアサナイトは、ペットのお骨から生成することもできます。その場合に必要となるご遺骨量は、宝石の大きさや依頼する会社ごとに異なりますので、まずは一度お問い合わせされることをおすすめします。
ご遺骨の状態によっては、宝石をつくるための炭素量が足りないこともあります。その場合、炭素が含まれる物質として、ご遺髪、お写真、衣類、思い出の手紙や土などで補うことが可能です。
遺骨ダイヤモンドを製造している一部会社では、製造現場を一般公開し、作り方をその目で直接確認することができます。ただし、工場は海外にあることがほとんどですので、長距離移動を伴う点やスケジュールの調整が必要な点に留意が必要です。
遺骨モアサナイトを国内で唯一手掛けているイロアティークでは、工房の見学は承っておりません。その代わり、お客様に製作過程を理解していただき、疑問や不安を解消するための相談窓口を豊富に設けております。
ぜひ、お気軽にご連絡ください。
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遺骨を宝石に|想いをかたちにする作り方が心に光をともす
遺骨が美しい宝石になる──
最初は、にわかには信じられないかもしれません。
けれど、そっと手のひらにのせてみたとき、不思議と胸の奥から、懐かしい面影やあたたかな記憶がよみがえることがあります。
たとえ姿かたちが変わっても、その輝きの奥には、共に時間を過ごした大切な人がいるのです。
ご遺骨を宝石にするという供養は、科学の進歩がもたらした、現代だからこそ叶えられる「想いのかたち」。
愛情も、感謝も、伝えきれなかった言葉も
そのすべてを、一粒のきらめきに込めて
新たな一歩を共に歩んでいける宝石のことを、ぜひ知っていただけたらと思います。